昨年の総括と今年の目標を・・・。
デンマークから完全引き上げ
気がつけば、2006年11月から1年で戻ってくる予定が、2011年1月まで、通算4年3ヶ月も住んでいたということに自分で驚いています。きっと、デンマークが恋人で、恋人と過ごしながらいろいろ自分を見つめるのに、どうしても4年が必要だったのでしょう。そして、たくさんの経験をふりきって、ちゃんと日本へ帰った自分にも拍手です。帰ってしまっても、いつも私を気にかけてくれるデンマークの人たちにはもっと拍手です。忘れられて当然の覚悟で帰ってきただけに、これは涙が出るほどありがたいことでした。
4年で得たもの
・デンマーク語と英語
・修士号
・車の免許
・新しい友人たち
・自分で何でも決める意思
・人と比べない思考
・自分と他人の明確な区別
・新しい仕事
・外人だらけの環境を普通に思う心
・何が起こっても「仕方ないわ、人間のやることだし。」で済ませてしまう思考
4年で失ったもの(初めから持ってなかったものもあったりして…)
・まっとうな人生設計
・恋人
・結婚のタイミング
・金
・他人の行動を読む力
・世のスタンダードに自分を合わせる力
・正しい日本語
・滅私して働く姿勢
…失ったものは、こうしてリストアップすると、日ごろの自己鍛練次第で今からでも得られるものがほとんどです。失くして良かったものもあるくらいです。失ったものを取り返そうと、得たものを完全に捨ててしまうことのないように、バランスよくいきたいものです。
新しい仕事
入社した会社で扱っているのはエネルギー関連です。3.11後急速にクローズアップされ始めた分野に私が飛び込むことになったのは、何かの縁なのでしょうか。自分の専門知識の無さがネックだと思っていた私ですが、それだけではありませんでした。知識を効率よくつけていき、理解したうえで知識を人にもわかりやすく伝え、質問が湧き上がるほどに事象を注意深く見つめ、さらにその質問を分かりやすく相手にぶつけ、結果をわかりやすく文章にまとめ、さらに、このわかりやすいのレベルはすべて、相手の状況によってレベルを上げ下げしなければならない、そのレベル上げ下げの見極めには、人の観察力が必要で、さらに相手の困っていることをあぶりだして次の仕事を考え出し・・・最終的に欲を言えば、これらの行為は日本語でも英語でもできないといけない!という、なかなか曲者な仕事でした。まだまだ力不足。なかでもいちばんの力不足は、何かを疑問に感じて、それを質問してみる、「質問力」だなと今年は痛感しました。
健康とタイムマネジメント
4年ぶりに社会人復帰して働いてみたら、ずいぶん自分の体力が落ちていることを実感しました。6時間睡眠では仕事にキレがないわ、飲めば胃と肝臓にその影響が如実に現れるわ、睡眠不足の影響があっという間に肌に出るわ、肩こりがするわ頭痛がするわ、なかなか20代と同じようには働けないのです。これに毎月、東へ西へ南へ北へ山へ川への、20代の時には無かった出張が加わり、体調管理をいかにしっかりするかと、睡眠時間をしっかりとった上での残り時間での、仕事とプライベートのタイムマネジメントがいかに重要かを痛感したのです。睡眠時間を削るという選択は、何が何でもしません。それをすると最後に恐ろしいことが起こることを、もう知っているからです。
外見
収入が得られるようになって、だんだんと自分の外見にお金をかけられるようになってきました。10年経つと、女性の服はこうも変わるのかと実感しました。その理由は、「激デブで、制服以外のまともなファッションを知らない青春時代→がんばって痩せたものの、カタイ私服しか着られない職業で常にセットアップ→デンマークで常に貧乏臭くてヨレヨレな服→現在」という変遷をたどった私がずっと持っていたわずかな服が、2002年~5年にデパートで買った保守的な服ばかりだったからです。入社当初はお金がまだ無くて、このわずかな服を着まわしていたのです。ところが、丈、デザイン、材質と、とにかく古い。「もう誰も着ていない、私だけが着ている服だからいいじゃないか。」、と考えることにしましたが、着ている自分がそれをつまらないと感じていました。私は、派手なのは嫌だけれど、ある程度流行に乗っていて、それでいて人と同じではない服が着たい人間なんだと気づきましたし、そういう私が、服をこの1年でたくさん買うと、また10年後あたりに同じ現象が起こるだろうと思いました。多少高くても、いいものを少なく買い、そして着られる限り着ていくのが、私にとってはいちばん経済的なやり方かもしれないなと考えました。
友人
3.11以降、「明日、あの人に会えなくなってもおかしくないのだ。」、と考えるようになりました。会えるときはとにかく人に会おう、そう考え積極的に人を誘うようになりました。もちろん、忙しいもの同士で、結婚や出産や出世などで、自分ひとりの決断で動くわけにはいかない友人も増えてきていますから、断られる時がほとんどです。そういうときは、無理をしないでしっかり断ってくれる友人たちなので、私にとってはありがたい存在なのです。デンマークで「断られることに慣れるトレーニング」をしておいて、よかったなあと思います。お互い、変な気兼ねをしないですみ、こちらももう一度誘うことができます。それに、「あの人たちは誘ってもしょうがない違う世界の人だから、同じ独身の人と友達付き合いしよう。」という残念なカテゴライズをしないで済むのです。
というわけで、2011年が終わり、2012年が始まりました。
今年の目標は、
仕事・・・質問力(日本語/英語)の強化
プライベート・・・健康を維持できるタイムマネジメント、もうすこし攻撃的なおしゃれにも挑戦、デンマークで得た交友関係を保つ
ということで、いってみようかと。
ちなみに恋愛と婚活はもう目標に入れていません。はっきりいって、コリゴリです。婚活をちょっぴりやってみて、私がほしいのは、私が勝手にやることを見守り続けてくれるパートナーで、支えあう対等なパートナーではないと悟ったからです。私はこの点非常に未熟かつ冷淡で、報酬があればプロとして人を支えますが、そうでないと、支えるなんてできっこないという考えです。相手を支えられずに自分がつぶれて終わりです(親切ややさしさという行為は当たり前の行為で、人を支えるうちに入れていません)。同年代や若い男性に、見守る役割を求めること自体が、酷なことですから。面白いことに飢えているパトロン求む(笑)。