11月のある日、「文化のみち」を散歩しにいきました。
名古屋城から
徳川園までの一帯は「文化のみち」と呼ばれています。
この界隈は、江戸期は中・下級武士の屋敷が連なり、明治から昭和の初めにかけては近代産業の担い手となる起業家、宗教家、ジャーナリストなど様々な人が去来し、交流する舞台となった地域です。(文化のみち二葉館パンフレットより抜粋。)
午前中に思い立ち、午後にふらりと行ったので、今回は白壁地区に絞って散歩をしました。
文化のみち(白壁周辺)へのアクセス→名古屋駅下車、大名古屋ビルヂング北隣のスギ薬局前から出ている市バス基幹2号系統に乗り、白壁バス停下車。南へ徒歩数分。
14時ごろ、市バス停白壁到着。まずは
「文化のみち二葉館」へ。この館は日本の女優第一号として名を馳せた川上貞奴が一時期暮らしていた家です。
川上貞奴は、西暦1900年のパリ万博で、世界的に有名になった方だとか。当時は女性へ、アジア人への好奇の目や偏見は相当なものだったろうと想像しますが、そんなものは吹き飛ばすほどの強い女性だったのでしょうか。
屋内は和洋折衷です。立派なステンドグラスから差し込む光に囲まれた部屋もあれば、静かな襖と障子に囲まれた部屋もあります。一部の部屋は貸室として利用できるそうです。
撞木館は、大正時代の陶磁器商であった井元為三郎の邸宅です。
こちらも見事に和洋折衷です。洋間の中を抜けていくと、いつのまにやら和室の廊下に続くという、なんとも不思議なつくりです。大正時代には、こういう造りの家がよくあったのでしょうか。
洋館では、カフェを営業しています。
和室では、各種のギャラリーが不定期で行われているようです。この日は呉服屋さん「加寿利屋」主催の
「ふれたくなる布展」がひらかれていました。着物の展示即売ではなく、全国各地の紬の着物や着物地に実際に触ってみることができるというイベントでした。説明をしてくださった加寿利屋の旦那さんは着物を粋に着こなしていらっしゃり、私も普段の生活にもうすこし気軽に着物を取り入れたいと思いました。
豊田佐助は、自動織機を発明し現在のトヨタの基礎を作った豊田佐吉の実弟です。
正面はレンガ造りに見えますが、木造です。
ここの家も不思議な和洋折衷で、入り口は洋間ですが、奥へ進むといつの間にか和室です。
洋間天井の換気口がお洒落。
2時間強のぶらぶら散歩で、気分もリフレッシュしました。