哲学の道の起点、若王子神社の近くにある「叶 匠壽庵 京都茶室棟」。私が高校2年生のとき、京都を初めて一人で旅行した時に行ったお店です。
あえてこのお店に行ったのには理由があります。当時の私は粋がって、京都に行ったらお抹茶をいただいてみたいと思っていました。しかし、お茶の作法も分からなければ、正座も長くできませんでした。なんとかならないものか?と考えていたところ、図書館で見た京都のガイドブックに、このお店が乗っていました。「お客は椅子に座ってお茶をいただける」という一言に、これなら私でもいけるかもしれないと思ったのでした。今思えば、お茶を出してくださる亭主に失礼な話なのですが・・・。そんな失礼な高校生の私にも、亭主は見事なお点前を見せてくださり、何も分からなかった私にお菓子のいただき方、お抹茶のいただき方をそっと教えてくださりました。
あの茶室はどうなったのだろう?と、17年ぶりに再び暖簾をくぐってみました。
残念ながら、今日はお点前の担当の方がお休みで、お茶は点て出しになりました。でも、あの頃と変わらないお茶室に通していただけました。
お店を出て、哲学の道を銀閣寺方面へのんびり歩いていきました。
道沿いの喫茶店の看板に、本物の猫がぎっしり詰まっていました。
哲学の道は、近所の高校生の部活走りこみコースでもあるようです。
しばらく歩いていくと、道の対岸にいた犬と目が合いました。おたがい目が放せない状態になったので、これは犬をハグしに行かなければ…と、なんとなく対岸に渡ると、「ギャラリー花いろ」がありました。お寺の持ち物のギャラリーです。
この日は「京の染 紀田秀夫展」が開催中でした。たまたま延長開催していたため、運よく私は、染物の世界を少しだけ、紀田氏ご本人から教えていただくことができました。
犬よ、いい出会いと経験を運んでくれてありがとう(?)。
気に入って買ってしまった、染めのくびまき。境目のない色の変化がとてもきれいです。
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