今まで遭遇したことのない症状で、気になったので病院へ行きました。
飲み込む、胸、鈍痛、などの言葉でググって見ると、食道になにやら...というサイトが多数出てくるので、消化器内科に的を絞りました。
ところがお医者さんも、私のこの症状と、症状がでた前後の生活状況からは原因が分からず。レントゲンを取り、CTをとり、超音波検査もしたのですが、これといった異変が見つかりませんでした。
精神的なものだったのか?と思い、お礼を言って帰ろうと思った矢先、お医者さんが
「直接、カメラで中を見てみましょうか?」
とおっしゃる。
いやいや、そこまでやるつもりはない。
「でも先生、今日は朝ごはんを食べてきてしまったので・・・。」
と、やんわり断ったつもりが、先生はどうしても原因が突き止めたいのか何なのか、
「もう昼過ぎだし、食道には食べ物も残っていないから。」
とおっしゃる。しかも、向こうのベッドでは、看護師さんがもう準備を始めている。
というわけで、ひょんなことから人生初の胃カメラを飲むことになりました。
私が体験したのは、鼻から入れる胃カメラです。口から入れるよりも痛くないといわれますが、全く痛くないわけではありません。痛いものは痛いです。特に鼻の奥が。
まず、消泡剤を飲みます。これは楽勝です。続いて、スプレーで血管収縮剤を鼻の奥にふきつけ、鼻の奥の血管に傷がつきにくくします。さらに、鼻の穴に麻酔を3度に分けてスプレーで吹き付けます。容赦なく麻酔液が鼻を通って口へ抜けていきます。おえええ・・・。おえええ・・・の途中で、胃の動きを鈍くする注射を肩にプッスリとされます。この注射で、なんとなく視界がぼやけます。ちょっと胸が痛かっただけなのに・・・ここまでしてもらうつもりはなかったのに・・・。
麻酔がかかると、いよいよカメラを鼻から入れます。違和感があるのは、カメラの先が鼻を抜けて口に到達するときと、カメラが喉を通り、気管と食道の分かれ目から食道に入っていくときでした。呼吸は口からできるので苦しくはないですが、常に、鼻から喉に何かがあるな?という感覚があります(ほっしゃん。のうどん芸はこういう感覚なのか?と、ぼんやりと考えたり。)。
意識はあるので、モニターで、自分の食道をカメラが進んでいく様子を観察できます。しゃべることもできるので、お医者さんに質問をすることも可能です。しかし私の場合、あまりにも先生が操作に集中しているので、話しかけられる雰囲気ではありませんでした。なんといいますか、絶対に原因を見つけるぞという執拗さ???を感じたのでした。先生いわく、私の食道はやや荒れ気味で、過去に逆流性食道炎になっていた疑いがあるとのこと。4月からいろいろと環境が変わったので、ストレスを感じていたのでしょうか。
それにしても、食道と胃壁をくまなく見ていくために、カメラを行ったり来たりさせるため、鼻の奥はこすれてなんとなく痛いです。麻酔があるのでなんとなく痛いで済んでいますが。
そうこうしている間に、先生が私のポリープを発見しました。私もこの目でしっかり見ました。いかにもポリープな、絵に描いたようなぽっこりしたポリープでした。ここで、カメラに飛び道具が装着されました。気がつけばモニターの端から、謎のノズルが現れ
「息止めて!」
ど、どうやって???
「はい、もう一回!」
こ、こんな感じ???
なんとか息が止まっていたらしく、先生はポリープを切除しました。切除した部分は病理検査に出されました。先生いわく、見た目は良性だそうですが・・・。
このとき、私は涙が勝手に流れっぱなし、鼻水も流れっぱなしで、そんな自分になんだか笑えて仕方ない状態でした。もういいかげんカメラ出してくださいよ~としか考えられない状態でした。これなら、全身麻酔で意識のないうちに、くまなく検査してくれるほうがよいような・・・。いや、やはり自分の身体の中は、涙を流し、鼻水を流しながら、責任を持ってこの目でとくと見よ、ということなのでしょうか。
やっとカメラが抜かれ、検査が終わりました。1週間後に病理検査の結果を聞くことになりました。
とりあえず、逆流性食道炎にならないように、ストレスをためない生活を、とお達しがありました。病理検査のついでにピロリ菌検査もすることになりました。ピロリ菌がいる場合は除菌です。さらに、ここ数年の健康診断の結果も見せたので、肝臓関係の数値が高めなのもすぐに見抜かれました。食道と胃が済んだら、肝炎の検査もしたほうがいいと。
不安の解消のつもりで医者にかかったら、軽く人間ドックになってしまいました。
でも、ひょっとしたら病気を早期発見できるかもしれません。自分は健康だと思っていましたが、今回は予想外のポリープも見つかりましたし。体を見直すいい機会だと思うことにします。
追記
ポリープは胃からとったものでした。私は食道しか診ていないと思っていたのですが、カメラは胃まで伸びていました。水をかけたのは、朝食べたものがまだ胃には残っていたからのようです。
ポリープは良性でした。ピロリ菌もいませんでした。ホッとしました。逆流性食道炎を防ぐべく、つましい食生活を続けようと思います。
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