2019年7月11日木曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その9:2019/7/11-12

7月11日

コペンハーゲンのSydhavnenという街で泊まったホテルは、Roskilde滞在時と同様にScandicホテルでした。こちらのホテルは部屋数が多く、ツアー観光客、メッセやカンファレンス参加者向けといった感じでした。朝食の会場も広く、多くの宿泊客で落ち着かない印象でした。11日の朝はそんな落ち着かない中での食事となり、(なんとか私が食べ終わるまで、子どもたちよ騒がないでおくれ!!)と念じながら、私は急いで朝食を口に入れていて、およそ食事と呼べるものではありませんでした。
そんな中、朝食の会場の奥に、子連れ向けの専用席が用意されているのを発見しました。ビュッフェのコーナーを挟んで、一般の席と反対側に子連れ向け席があり、子連れ向け席に近い側のビュッフェコーナーに、子どもが食べられそうなコーンフレークや、柔らかめのパンなどが置いてありました。
ちなみに12日の朝は、朝一番で朝食会場へ行き、子連れ向けの専用席を使用しました。子どもたちも落ち着いて食べられましたし、私も夫も周りを気にしすぎないで済んだので助かりました。さらに、この専用席の奥の部屋は、子どもが走り回って遊んだりお絵かきをしたりできるスペースが用意されていました。


11日の午前中は、市街地で買いたいものハントをしました。Sydhavnen駅からNoerreport駅へ行き、コペンハーゲン中央駅まで歩きながら、リストアップしておいたものをどんどん買っていきました。


RAINSにて。「雨が降ってもくたばらないバックパック」を購入しました。私はこれを日本のオンラインセレクトショップで初めて見つけて一目ぼれしていました。サイズに大と小があったので、いちど試してから買いたいと思っていたのでした。大がいいかなと思っていましたが、実際にしょってみると、小のほうがしっくりきました。試してよかったです。



Rains Store Klareboderne: Klareboderne 4, 1115 København K, Danmark

おもちゃ屋さんにて。ディズニーDVD「白雪姫」のデンマーク語版。私の勉強用。

Illums Bolighusにて。

ローゼンダールのスパイスミルを購入。多分日本で買えるのですが、免税であればこちらで買ったほうが安いのでついでに。

上の子が初めて自分で「これ欲しい!」というので買った「高級な💩のキーホルダー」。夫がいつの間にかカードで買っていました(笑)。私には100均クオリティにしか見えないのですが、なんとセールで50DKK(約850円)。高い…。


この日は快晴の中、おんぶと抱っこで2時間近く歩いたので、予想以上につかれました。ホテルに戻ったら30分くらい全員寝てしまいました。


午後は車で知人のHさん宅へ。大学の研究の関係で、私が1番最初にデンマークに行った時に、1ヵ月間お世話になった方の家です。出会った当時(2001年)は互いに20代でした。18年の間にどちらも40代になり、お互い家族が増え、その構成が変わり、引っ越したり、転職をしたりと大きく変わっていく中でも連絡を取り続け、また会えていることがすごいよねえ、とお互い話していました。



Hさんの娘さんと上の子は、今年の春にHさん一家が日本に旅行に来た時に、一度会っています。お互いのことをかすかに覚えていた様子。すぐに打ち解けていました。

2人がてんこ盛りに貼りまくったシール。

夕方は、ホテルのレストランで食事をしました。
私たちの他にも子連れ家族がいっぱい食事をしていたので、気張らずに食事ができてよかったです。旅の最後に、サンドイッチばかりではない、温かい食事とワインをとることができて、夫も嬉しそうでした。それでもって、私は油断してまたfishを頼んでしまい、巨大カレイを食べたのでした。でもドイツで食べたのよりもこちらの方が断然おいしかったです。さすがStrandby(Sindalに近い、北ユトランドの港町)のカレイは違いますな。それ以前にScandicホテルのご飯はハズレがないと私は思いました。
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7月12日
朝食をとってパッキングをしたらあっという間に9時半。チェックアウトをして、タクシーでコペンハーゲン空港へ。免税の手続きやら手荷物検査やら受けていたら、もうフライト時刻。のんびりする間もなくヘルシンキへ。


ヘルシンキでは乗り換えまで3時間あると思っていたら、時差の都合で2時間でした。パスポートコントロールを通って、食事を済ませたらあっという間にフライト時刻。
ちょっとぐらいは免税店を見たかったのですが、全くその時間がありませんでした。

帰りの日本行きの機内では、下の子のバシネットを壁にとりつけずに床に置いてもらう方法にしました。バシネットの中で子が動いても落ちることがないので、かえって安心でした。夫と交代で仮眠をとりながら二人の子の世話をしているうちに、あっという間に名古屋に着きました。

上の子は、教えてもいないのにタッチパネルをすいすいと操作していました。

私のモニターは、引き出してみたら瀕死の状態でした(笑)。

とにかく、病気、怪我、トラブルがなく戻って来られて良かったです。
小さい子を連れた旅で大切だと私が思ったのが、次の4点です。
  • 何をするにも、大人の所要時間の1.5〜2倍は時間に余裕を持たせる
  • 金で買える楽は惜しまず買う
  • 疲れたらいつでも休める&トイレに困らない旅程を組む(いつでもホテルに戻れる距離で行動したり、多目的トイレの有無を確かめておく等)
  • 子の都合で日程が変わってしまうのが常なので、どこかで、大人のモヤる気持ちを発散できるものを用意する(現地のビールを買って飲むとか、美味しいものを食べるとか)

最後に、この旅で1番私がびっくりしたことが、(なんとなく、そうなるとは思っていたけれど)、1回も現金を使わなかった事でした。念のため、現地のATMで現金を引き出せるよう手配はしておきましたが、結局、全部カードで済ませてきました。現金しか対応できないと言う理由で諦めたものも特にありませんでした。キャッシュレス化は確実に進んでいるんですね。

大変でしたが、思い切って、会いたい人のところに会いに行けてよかったです。協力してくれた家族に感謝です。総じて後悔なしです。

2019年7月10日水曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その8:2019/7/10

7月10日
朝起きると、LさんFさんはベルギーへ出かけた後でした。
家族4人のひっそりとした朝。パッキングもなんとか終わり、任されていた鍵かけとゴミ出しも終え、9時に家を出ました。ああ、楽しかった。本当にお世話になりました。

駅に向かう途中で、町のパン屋”Ingeborg”でrugbrød(ライ麦黒パン)を一斤購入。私はドイツやデンマークの一般的な黒パンの酸っぱさが苦手なのですが、Ingeborgの黒パンは買って帰ってでも食べたいほど、クセがなくて美味しいのです。1斤30DKK(約550円)。

切符はあらかじめ、デンマーク国鉄(DSB)
のアプリからクレジットカードで買っておきました。以前は駅の券売機で、乗る直前に買わないといけなかったのですが、子連れだと思わぬトラブルで予想外の時間をとられることがある&そもそも券売機が壊れていたりするので、このシステムは心配性の私にはとてもありがたかったです。

切符はスマホのアプリ上に表示されるので、印刷は不要です。乗る時刻になると自動的に切符が有効になります。このスクリーンショットを撮ったのは乗車した翌日なので、"Expired"の表示が出ています。列車に乗るときに改札はありませんが、車掌さんがきたらこの画面を見せます。バスは運転手にこの画面を見せればOKです。

ちなみにスクリーンショットをとると、自動的に「スクリーンショットは切符として使えません」と出てきます。こういう配慮はスマートですね。

列車に乗るまで駅のホームを走り回る上の子。またみんなでここに来られるといいね。

列車に乗ってしばらくして、隣の駅で停車。いつまでも発車しないなあと待っていたら、なんと、列車をここで一部切り離すと知り、あわてて前のほうの車両に移りました。教えてくれたおじさん、どうもありがとうございました。

列車は順調に進み、Lindholm駅で下車。バス待ち合わせの隙間時間に、下の子に離乳食を食べさせ、バスに乗りかえて先ずAalborg空港へ。チェックインを済ませ、バゲージドロップで大きな荷物を預けて身軽にしました。夫とLさんが昨日作ったサンドイッチを頬張って、再びバスでAalborg大学へ。ちなみに夫は、4月から私と一緒に「みんなで筋肉体操」を継続したおかげで、荷物と子どもをかかえてもあまり疲労感がなかったとか。筋肉は裏切らない…。


バスの中でトラブル。なんと、子どもたちが二人とも、バスに乗ったとたんに大きい方をしてしまいました。なぜ、なぜ、さっき空港にいるうちにしてくれなかったのか…。バスを降りてもおむつを替えるところはありません。どうにもならないので、周りにはシラを切り倒し、大学に着いたらすぐに身障者用トイレに駆け込みました。ところが、オムツ替え台が付いていませんでした。オストメイト設備まであるのなら、あともう少し頑張って、オムツ替え台もつけてくれたらよいのに(泣)。しょうがないので、便座のフタの上に子を寝かせてオムツ替え。だんだん、夫も私も、この辺りのピンチの切り抜けが上手くなってきました。

大学では、元クラスメイト、お世話になった技師の方とお話ができました。教授も来てくれる予定でしたが、風邪をひいてしまったそうで会えずに残念。上の子は人見知りしてしまい、建物のテラスを夫とひたすら散歩していました。下の子は抱っこされまくりでした。ああ、もう一度、アカデミックな環境に身を置きたい…できるかな…やってしまおうかな…。

バスで空港に戻り、17:50のフライトでコペンハーゲンへ。プロペラ機でわずか45分のフライトでした(2年前はもう少し大きな飛行機だったはず…経費削減??)。こういう短い飛行時間では、飛行機が上昇してすぐ下降するので、子どもたちが大泣きするのではないかと私はヒヤヒヤしていましたが、子どもたちは爆睡していてくれて助かりました。

上の子が空港でいただいた、「飛行機でも退屈しないセット」です。間違い探しや数独など、上の子にはまだ少し早い内容でしたが、公共交通機関ではこういうものを駆使して、子どもをなだめすかして乗り切るのが親の務めですね。




コペンハーゲン空港につき、残りのサンドイッチをほおばり、スタミナをつけてもう少しだけ列車移動。20:30ごろ、Sydhavnenのホテルに到着。移動の多い一日でした。


2019年7月9日火曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その7:2019/7/9

7月9日

今日もホストファミリー宅でのんびりと過ごしました。

朝食はRundstykkerと呼ばれるパンでした。LさんFさん宅では、私が住まわせてもらっていた当時から、日曜や特別な日に食べるスペシャルなパンでした。このパンが出ると、私は気分があがります。


パンを2つに割り、バターを塗って、チーズをのせて、ジャムをのせて、ジャムバタチーズだだんだーん♪にして食べます。えっ?!美味しいの?!という組み合わせですが、だまされたと思って一度食べるとクセになる美味しさなのです(少なくとも私にとっては)。

朝食を食べて少しひと休みする間もなく、夫は子どもたちに朝から駆り出され、庭で一緒に遊びに付き合わされていました。Fさんは納屋の整理。Lさんと私は、隣町のHjoerringへ車で買い物に行きました。

私は、マニュアル左ハンドル車の運転に5年ぶりに挑戦しました。なお、私は2009年にデンマークで免許をとっています。まだ有効です。身体がちゃんと覚えているものですね。私の場合は、日本で車の運転をしたことがないまま、デンマークで免許を取ってマニュアル左ハンドル車を運転し、帰国後は日本でオートマの右ハンドル車しか運転していないので、頭の中で混乱が少ないというのもあるのかもしれません。とはいえ、さすがに街中まで行くのはリスクが大きいので、途中でLさんに交代してもらいました。

町で、私はオーガニックのHavregrynを買いました。このHjoerringという町で作られているAurion社のシリアルが、私は大大大好きなのです。コペンハーゲンに行ってしまうと、街大きすぎてかえって手に入れにくいので、ここでしっかり買っておきました。


午後は、LさんFさんと近くのSlotved skov自然公園を散策。ここにはもともと自治体所有の小さな森があったのですが、2015年に地方自治体の土地と近隣の私有地を合わせ、国所有の自然公園になりました。


夕方は、車でTverstedという町の海岸へ行きました。Tverstedは、このあたりでは有名な観光地で、キャンプ場やサマーハウスがたくさんあるところです。
ここの名物はアイスクリームです。使われているアイスは業務用のアイスで、飛び抜けて美味いわけではないのです。が、なぜか海でアイスクリームを食べると美味しいのです。


私はかつて、この海岸で車の運転の練習(当時は合法)をしたり、日本から文化交流でいらした凧職人さんの大凧をあげさせてもらったり、誰もいない冬に一人で考え事をしたり、今思えばとても贅沢な時間を過ごしていました。




早々に夕食を済ませ、夜はパッキング&サンドイッチ作りにいそしみました。ホストファミリーたちは、翌日からベルギーへ旅行です。なんと夜中の3時に車で出発。明日は私たちもこの家を離れて、Aalborg経由でコペンハーゲンに向かいます。さすがに3時には出ませんが。夜の9時に全員、ハグしてお別れのあいさつをしました。「ここまで来てくれてほんとうにありがとう!」と言われて、やっぱり思い切ってここに来てよかったと心から思いました。また会いましょう。


【後日談】
Havregrynとはそもそも何なのか、日本では買えるのか?なにげに私は一度も調べたことがありませんでした。Havregrynはオートミールのことでした。我が家の近所では、日食のオートミールがいちばん割安だったので、買って食べ比べてみました。日食のオートミールのほうが、ほんのり甘みがあって粒も小さめでした。しかしなにぶん高い。比べても仕方ないのですが。日食は500gで税抜570円。私の買ったHavregrynは1㎏で税込45DKK(770円くらい)。消費税を差し引いたらもっと安くなりますし、オーガニックでないものはさらに安いです。これが需要の差なのですね。それでもコーンフレークを買うよりは割安なので、日食のオートミールは下の子の離乳食になっています。

2019年7月8日月曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その6:2019/7/8

7月8日
元ホストファミリーのお宅で過ごしました。
すごく良い天気のなか、散歩をしたり、庭で食事しながら話をしたり、のんびりと過ごしました。

朝食。Rugbroed(ライ麦の黒パン)のオープンサンドイッチ。
 

午前中、私だけひとりで、親しくしていたGさんのお宅へ。Gさんは私の元カレのお母さんなんですが、なぜか元カレと別れて何年もたち、元カレにも新しいパートナーができて新しい生活を始めているにもかかわらず、なぜかずっと連絡を取り合っている関係です。日本だったら、元カレとの関係が破綻した地点で消滅する関係だと思うのですが、元カレの関係とは全く独立して、Gさんは私とGさんの関係を考えているそうで、そのあたりが個人主義というかなんというか、私もGさんと話をするのは大好きなのでまあいいや、という感じです。

Gさん宅までは、原っぱをずんずん歩いていきました。懐かしい草のにおい。

Gさんは今年の3月に旦那さんのAさんを亡くしました。私はAさんにもとても大事にしていただいていたので、私もその話を聞いてショックを受けました。いつかは来るその日が来てしまったなと。Gさんの息子さんや娘さん達も全員独立して家を離れており、Gさんは大きな家に今はひとりで暮らしているとのこと。教会でボランティア活動をしたり、娘さんや、息子さん(元カレ含む)、お孫さん達も今までと変わりなく訪ねてくれるし、Gさんのほうから訪ねることもあり、寂しくはない、とGさんは言っていましたが、寂しいものは寂しいでしょうよと思った私。私がびっくりするほどGさんは矢継ぎ早に話しかけてきて、なんだか私を少しでも長く引き留めているようにも感じたからです。

話が白熱し、気が付くとお昼前。Gさんは私が子どもを連れてくると思っていたそうですが、連れてこなくて正解。子どもを連れていたら、ここまで深くGさんと話ができたとは思えません。また会いに来ますとハグをして、また原っぱを歩いて、LさんFさん宅へ戻りました。

私が留守にしている間、Lさんと夫と子どもたちは、Lさんのお孫さんの三輪車を借りて近所を散歩したり、庭で飼っている鶏が産んだ卵を拾ったり、ミントの葉を摘んだりして過ごしたそうです。

お昼ごはん。生のニンジンをかじるのは、デンマークあるあるです。

午後は、Fさんのお母さんのKさんが家に来てくれるというので、Kさん宅にお迎えに行きました。Kさんは御年94歳ですが、今でもホームヘルパーの助けを借りながら、老人向け集合住宅に一人で住んでいます。私の子どもたちのこともひ孫にカウントしてくれる、とてもユーモアのある優しい方です。

Kさん宅に行く途中で、農家の無人直売所で路地栽培のイチゴを買いました。ここにもRF Walletと並ぶ、驚きのキャッシュレスシステムがありました。MobilePayという、個人間送金が可能なスマホアプリで支払うシステムです。10年くらい前は、こういう無人直売所にはお金を入れる缶が置いてあったのですけれどね。私がFさんから聞いたMobilePayのびっくりな話は別に書きます。

デンマークの路地イチゴは丸くて、ちっちゃくて、甘くて、夏にデンマークを訪れたらぜひ味わうべきと私が思うもののひとつです。

Kさんを連れて家に戻り、庭のテラスで、Lさんお手製のケーキでお茶をしました。私は、自分の子どもたちを2人ともKさんに抱っこしてもらえて、すごくうれしかったです。


夕方の食事の時間まで、庭の木陰に椅子を並べて、話をしながら過ごしました。上の子は鶏に餌をあげたり、ボール遊びをして庭を走り回ったり。下の子は木につり下げたブランコに揺られて楽しんだり。自宅ではできない開放的な体験をたくさんさせてもらいました。

晩ごはんはFさん手製のローストチキンでした。晩ごはんといえども外はまだ明るく、再びテラスでワイワイと会食しました。



お話をしているうちに、あっという間に夜の9時半。まだまだ外は明るいので、いつまでものんびりしていたくなりますが。Kさんは、私達との別れ際に泣いていました。私は”Farvel(さようなら)"ではなく、”Vi ses.(また会いましょう)”とあえて言いました。Kさんが泣くのは、次にまた会えるかどうかわからない、今日が最後かもしれないと考えているからかもしれない、と私は思いました。Lさんも同じ見解でした。