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2019年7月10日水曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その8:2019/7/10

7月10日
朝起きると、LさんFさんはベルギーへ出かけた後でした。
家族4人のひっそりとした朝。パッキングもなんとか終わり、任されていた鍵かけとゴミ出しも終え、9時に家を出ました。ああ、楽しかった。本当にお世話になりました。

駅に向かう途中で、町のパン屋”Ingeborg”でrugbrød(ライ麦黒パン)を一斤購入。私はドイツやデンマークの一般的な黒パンの酸っぱさが苦手なのですが、Ingeborgの黒パンは買って帰ってでも食べたいほど、クセがなくて美味しいのです。1斤30DKK(約550円)。

切符はあらかじめ、デンマーク国鉄(DSB)
のアプリからクレジットカードで買っておきました。以前は駅の券売機で、乗る直前に買わないといけなかったのですが、子連れだと思わぬトラブルで予想外の時間をとられることがある&そもそも券売機が壊れていたりするので、このシステムは心配性の私にはとてもありがたかったです。

切符はスマホのアプリ上に表示されるので、印刷は不要です。乗る時刻になると自動的に切符が有効になります。このスクリーンショットを撮ったのは乗車した翌日なので、"Expired"の表示が出ています。列車に乗るときに改札はありませんが、車掌さんがきたらこの画面を見せます。バスは運転手にこの画面を見せればOKです。

ちなみにスクリーンショットをとると、自動的に「スクリーンショットは切符として使えません」と出てきます。こういう配慮はスマートですね。

列車に乗るまで駅のホームを走り回る上の子。またみんなでここに来られるといいね。

列車に乗ってしばらくして、隣の駅で停車。いつまでも発車しないなあと待っていたら、なんと、列車をここで一部切り離すと知り、あわてて前のほうの車両に移りました。教えてくれたおじさん、どうもありがとうございました。

列車は順調に進み、Lindholm駅で下車。バス待ち合わせの隙間時間に、下の子に離乳食を食べさせ、バスに乗りかえて先ずAalborg空港へ。チェックインを済ませ、バゲージドロップで大きな荷物を預けて身軽にしました。夫とLさんが昨日作ったサンドイッチを頬張って、再びバスでAalborg大学へ。ちなみに夫は、4月から私と一緒に「みんなで筋肉体操」を継続したおかげで、荷物と子どもをかかえてもあまり疲労感がなかったとか。筋肉は裏切らない…。


バスの中でトラブル。なんと、子どもたちが二人とも、バスに乗ったとたんに大きい方をしてしまいました。なぜ、なぜ、さっき空港にいるうちにしてくれなかったのか…。バスを降りてもおむつを替えるところはありません。どうにもならないので、周りにはシラを切り倒し、大学に着いたらすぐに身障者用トイレに駆け込みました。ところが、オムツ替え台が付いていませんでした。オストメイト設備まであるのなら、あともう少し頑張って、オムツ替え台もつけてくれたらよいのに(泣)。しょうがないので、便座のフタの上に子を寝かせてオムツ替え。だんだん、夫も私も、この辺りのピンチの切り抜けが上手くなってきました。

大学では、元クラスメイト、お世話になった技師の方とお話ができました。教授も来てくれる予定でしたが、風邪をひいてしまったそうで会えずに残念。上の子は人見知りしてしまい、建物のテラスを夫とひたすら散歩していました。下の子は抱っこされまくりでした。ああ、もう一度、アカデミックな環境に身を置きたい…できるかな…やってしまおうかな…。

バスで空港に戻り、17:50のフライトでコペンハーゲンへ。プロペラ機でわずか45分のフライトでした(2年前はもう少し大きな飛行機だったはず…経費削減??)。こういう短い飛行時間では、飛行機が上昇してすぐ下降するので、子どもたちが大泣きするのではないかと私はヒヤヒヤしていましたが、子どもたちは爆睡していてくれて助かりました。

上の子が空港でいただいた、「飛行機でも退屈しないセット」です。間違い探しや数独など、上の子にはまだ少し早い内容でしたが、公共交通機関ではこういうものを駆使して、子どもをなだめすかして乗り切るのが親の務めですね。




コペンハーゲン空港につき、残りのサンドイッチをほおばり、スタミナをつけてもう少しだけ列車移動。20:30ごろ、Sydhavnenのホテルに到着。移動の多い一日でした。


2019年7月7日日曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その5:2019/7/7

7月7日
Roskildeで泊まったホテルはScandic Roskilde Parkホテルでした。ファミリー歓迎を前面に打ち出しているホテルでした。

部屋に子ども用ベッドを入れてくれたり、

ホテルの裏口が、森とつながっていて散策できたり、


森の中の散策路を歩いていけば、車や自転車に気を付けることなくRoskilde市街地方面に出られたり、

朝食ビュッフェの会場にソファー席があり(いざとなったら子供を横にしておけるので助かる)、さらに子ども向けのメニューが充実していたり、

ものすごくわかりやすいバリアフリーというわけではないけれど、とにかく親の気が休まる、とても過ごしやすいホテルでした。次回チャンスがあれば、滞在メインで何日かのんびり過ごしてみたいホテルです。

ちなみに、大人の朝ごはんはこんな感じでした。ハンブルクのホテル同様に、パン、パンの上に乗せるハムやチーズ、生野菜、温かいもの(スクランブルエッグやソーセージ)、シリアル系、飲み物類のラインナップで、いろいろ選べるというものでした。このホテルの朝食はとても素材がよいと感じました。なぜなら、美味しくないと思ったら頑固に食べない上の子が、もりもりと食べていたからです。上の子は大人メニューから食べられそうなものを選んで食べ、下の子はシリアルに粉ミルクを混ぜて食べました。

ホテル自家製、「ジンジャーショット」なるショウガドリンク。一発で目が覚めます。


この日は、ホストパパFさん宅があるユトランド半島北部のSindalまで列車で移動しました。ホテルのチェックアウト時刻に、Fさんにホテルに来てもらい、Fさんの車に私たちのスーツケースとボストンバックを積んで運んでもらいました。これで大きな荷物がなくなり、私たち家族は一安心しました。ホテルの裏の森を抜けてRoskilde駅へ。

列車は9:42にRoskilde駅を出発。そういえば結局、夫にRoskilde大聖堂を見せる時間がありませんでした…。またここに来られるおまじないをかけたと思うことにしました。

私たちは予め、Familiezoneという、子どもがうるさくしてもしょうがないですまされて、かつ、多目的トイレが近い車両の席を予約しておきました。5時間近く乗車するので、子どもの分もひとり1席ずつ予約しました。余談ですが、デンマーク国鉄には、Stillezoneという、私語厳禁の車両もあります。車内でうたた寝や、読書や仕事に最適です。住みわけができていて良いと私は思います。

Storebelt(デンマークのシェラン島―フュン島間を結ぶ橋)を渡る様子。

車内では、Roskilde Festivalから帰る人々が、席がとれずに通路にあふれていました。さすがに終点のAalborgまで来ると、乗客はまばらになりました。Aalborgまでで約5時間。長時間のはずなのに、子どもの世話をしながらだと時間が極端に短く感じました。

Aalborg駅からは第3セクターの列車になります。どういうわけか乗換待ち1時間。2年前にデンマークに来た時は、国鉄で乗り換えなしでSindalまで行けたのですが。国鉄の縮小が止まりません。
Aalborg駅構内も、私が大学に通っていた10年くらい前は有人駅で、デンマーク版みどりの窓口やびゅうプラザもあったのに、いまや無人駅で、かつての窓口はVRゲームが体験できる私営のお店になっていました。


なんと駅前にチョコレートショップができていました!!この日は日曜で定休日。残念。


15時過ぎに、第三セクターの列車がやってきました。ここからSindalまで約1時間。

16:07に予定通りSindalに到着。元ホストママのLさんが駅に迎えに来てくれました。上の子は1年前に、LさんFさんに日本で会っていますが、記憶に無かったようです。初めは緊張して下を向いていましたが、徐々に打ち解けていきました。下の子は相変わらず、どこでもニコニコのご飯モリモリでした。あまり深く考えられないということは、ある意味たくましいです。

私は40歳の誕生日をお祝いしていただきました。私がこの家に初めてごやっかいになったのは、26歳の時です。あれからもう14年も経つなんて、信じられません。良い関係がずっと続いていることが幸せです。

プレゼントにいただいたものは、私の大好物、AnthonBergの”Fugleaeg"でした。AnthonBergのチョコレートは、今のところ日本では、中に洋酒の入ったリカーチョコしか輸入扱いがないようです。Fugleaegが日本のカルディや成城石井辺りで手に入るその日を、私は待ちわびているのであります。 


Fugleaegは、マジパンの周りがチョコでコーティングされた、イースターの時期だけ販売されるお菓子です。LさんFさんは、イースターの時にわざわざ私のために買っておいてくれたそうです。ありがたやありがたや。

夜は洗濯機をお借りして、フェスのTシャツ類や家族の服を洗濯しました。洗濯が終わるのを待つ間、旅の話に花を咲かせ、一日が終わりました。

2019年7月5日金曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その3:2019/7/5

2日間滞在したハンブルクから、コペンハーゲンを経由してロスキレへ、鉄道とフェリーとバスで移動しました。
ハンブルク~Puttgarden~Roedby~コペンハーゲン間の経路は、通称「渡り鳥ライン(ドイツ語:Vogelfluglinie、デンマーク語:Fugleflugtslinien)」とよばれており、ドイツのPuttgardenーデンマークのRoedby間をフェリーで渡ります。その時、電車をフェリーに丸ごとのせます。以前から私が鉄分補給に乗りたいと思っていたルートです。

以前から、渡り鳥ラインは廃止されて海底トンネルに置き換わる、という噂を聞いていたので、今回の旅行の全旅程を決める前に、まだこの路線は存続しているのか、フェリーは運航しているのかをインターネットで調べました。もしもう存続していなかったら、ハンブルクではなく別の都市に滞在してからデンマーク入りするつもりでした。ドイツ国鉄のホームページで、渡り鳥ラインの切符が買えることが分かり、予定通り乗ることに。切符は予め、ドイツ国鉄のホームページでオンライン購入しました。

ところが。出発間近になってもう一度チケットの詳細を見返したところ、デンマーク側のRoedby~コペンハーゲン間が、なんとバス代行になっていたのです。これは盲点でした。海底トンネルへの置き換え工事が進んで、もうデンマーク側の鉄道路線は停止していました。これは盲点でした。しかしもう鉄道をキャンセルしたところで、ハンブルグ行きを変更することはできません。懸念されるのは子ども達のトイレ事情とぐずってしまうことでしたが、「昼寝の時間と重なるからきっと大丈夫!なるようになる!」と、そのまま強行しました。バス代行に気づいていれば、たぶんザルツブルグかプラハあたりを観光して、飛行機でデンマークに向かうルートにしただろうなあ…。

さて、問題の当日。いつものように早朝に朝食を済ませ、8:50にホテルをチェックアウト。余裕をもって駅のホームに到着しました。ハンブルグ、大きい街くらいの印象しか持っていませんでしたが、なんやかんや楽しかったなあ…。


9:21にハンブルク中央駅を出発しました。車両は見慣れたデンマーク国鉄のものです。どうでもいいですが、この列車を見ると、私はペヤング焼きそばを思い出します。列車は4人コンパートメントになっており、私たちはコンパートメント丸ごとひとつ(4席分)を予約しておきました。これで他のお客さんと相席にならず、気兼ねしないで済みました。コンパートメントに机もあるので、子どもに食事をとらせることも楽にできました。

ドイツ側の最終駅であるPuttgarden駅で、車掌がドイツ国鉄の方からデンマーク国鉄の方に交代しました。この駅を過ぎると、線路の先にフェリーの車両庫があり、列車がフェリーにドドーンと入りました。

列車がフェリーにドドーンと入ると、列車の乗客は降りてフェリーのデッキに移動します。大きな荷物は列車内に置いていきます。列車は消灯、鍵がかけられるので、必ず降りないといけません。

デッキに上がるとこんな感じです。 デッキへの入り口は複数あります。後で列車に戻るときに迷わないように、どの入り口から入ったかを覚えておく必要があります。


船の中で食事もできます。
国をまたぐので、ちゃんと免税店もあります。

フェリーは約45分間の航行でした。外を見ながらのんびりしている人が多かったです。

フェリーがデンマーク側に着く直前にアナウンスがあり、その時に列車に戻りました。フェリーが接岸してほどなく、列車はフェリーから線路に出て、デンマーク国境のRødby駅に到着しました。ちなみに、車掌は乗客が列車に戻ったかどうかをいちいち確認していなかったので、戻りそびれたらフェリーに置きざりだと思われます。

列車がフェリーから出ていく様子。車と一緒にフェリーを出ていくという不思議な光景でした。動画の最後に、乗り換える大型バスが見えます。

さて、本来はRødbyから先も列車で快適にコペンハーゲンまで向かうはずなのですが、残念ながらデンマーク側はバスに乗り換えでした。駅を出るときに係員にパスポートを見せ、3台あるバスに適宜乗り込みました。大きな荷物も自分でバスの下の荷台に積み込まないといけません。全員乗ったか、だれがどこに乗っているか等は一切把握しないまま出発したので、複数人で乗る場合は離れ離れにならないようにうまく空いている席を見つけないといけませんでした。幸い、私たちは最後部のシートに座れ、子ども達が横になることができました。

バスはコペンハーゲンまで途中休憩なしで2時間近く走りました。私が最も懸念していたのは、バスの中で子供たちが大きい方をしてしまったらどうしようということでした。幸い、上の子はホテルを出る前に、下の子はギリギリでフェリーの上で済ませてくれて、バスの中ではふたりともがっつり寝てくれたのでホッとしました。列車の切符をオンラインで買ってから、まさかのバス代替部分があると気づき、子連れとしては一番マズい旅程を組んでしまったと青ざめました。今回は事なきを得ましたが、気をつけたいポイントです。

14:40ごろ、バスはコペンハーゲン中央駅の真ん前に到着しました。中央駅から離れたところで降ろされると思っていたので、これはラッキーでした。

中央駅のセブンイレブンで昼食のサンドイッチを買い、ロスキレへ向かう列車に乗りました。車内は乗客で満員。よく見るとおおくの乗客の腕に、ロスキレフェスティバルのアームバンドがありました。

15:30ごろ、ロスキレ駅に到着。降車時に夫が無理をして、子どもをおんぶしたまま一人でスーツケースを下ろそうとして、バランスを崩して危うくタラップを転げ落ちてけがをするところでした。たくさんの乗客に「大丈夫?!OKか?!」と心配されていました。ああ私が降車前に、周りの人に一言、「夫の荷物を下ろすのを手伝って。」と言えばよかった。デンマークの皆さんは察しはきかないけれど、はっきりと口に出して頼めば、たいがいのことは気さくに助けてくれるのを忘れていました。とにかくけががなくてよかったです。
駅に着いたらあともう少し!重い荷物と子供たちを抱えてえっちらほっちら歩いて、道に迷って民家で道を聞きながらも、なんとかホテルに到着。1日おつかれさまでした。
荷物を置いたら近所のスーパーへ。さっそくデンマークの定番ビールを手に入れて乾杯。デンマーク入国の日が、こんなにも明るい夏の日でうれしかったです。

2019年7月2日火曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航2 その1:2019/7/2

7月、思い切って、夫、子ども2人、私の4人でデンマークへ行ってきました。

一番の目的は、

  • 昨年生まれた第2子(生後10か月)のお披露目


デンマークに行くのなら夏がよいよね!夏に行くならばついでに、ということで、



そして、よほどのミラクルがなければ、家族で海外旅行はもう経済的に無理でしょう、ということで、

  • 家族4人で最初で最後の海外旅行を楽しむ


ならばデンマーク以外にもう1か国行こう、となり、行くなら前から乗りたかった鉄道路線がある、ということで、

  • 「渡り鳥ルート」とよばれる、ハンブルグ(ドイツ)ーコペンハーゲン(デンマーク)間をつなぐ列車に乗る


 このような調子で、ロスキレフェスティバル2019の日程に合わせて、ドイツのハンブルクとデンマークの私の知人がいる街を巡る12日間の旅を計画しました。

 旅の手配は、全て私がインターネットで個人手配しました。前回2017年の第1子お披露目デンマーク旅行の時のように、旅行会社に手配をお願いしようと思ったのですが、今回は旅程がマニアックすぎたのと、子どもが2人いると旅行会社のカウンターに何度も通うことが難しかったためです。2019年の年明けから、子どもの昼寝の1時間半程度の時間にコツコツと情報を収集し、旅程をかため、パスポートの手配をし、航空券、ホテル、列車の手配をしました。旅行保険は、クレジットカード付帯の保険でカバーしました。夫は自身のクレジットカードの海外旅行保険を使うことにしました。子どもの分の保険が必要なため、家族も自動でカバーする海外旅行保険がついたクレジットカードを探し、私がそれに入会しました。

 今回、私は飛行機(フィンエアー)の座席を予約購入しました。行きと帰りの日本発着の便の、バシネットがつけられる席のみ購入しました。合計1万円強。以前の旅行の時は、座席は無料で事前予約できたのですが、現在のフィンエアーは、座席は搭乗36時間前のチェックイン開始以前に座席を確保したい場合は有料となっています。チェックイン開始後は早い者勝ちで無料で座席確保ができます。バシネット席は機内に1席しかないため、他に赤ちゃん連れの方がいると利用できない=ずっと子どもを自分の膝の上に乗せていないといけない、となります。それだけは絶対に避けたかったので、痛い出費ですが購入しました。

 旅の荷物は、以下のとおりです。2歳10か月と0歳10か月の子どもを連れていくにあたり、荷物は最小限にまとめました。消耗品は現地で手配しなくても済むギリギリの量を持っていきましたが、足りなければ現地で手配すればよい、というつもりでした。ベビーカーは持っていきませんでした。すべておんぶと抱っこで対応しました。手荷物は夫と第1子の分、私と第2子の分で別々に持ちました。これは、夫と第1子は座席を予約購入しなかったため、夫と第1子が私の席と離れる可能性があったためです(結果、私の席の隣になって安心したのですが)。


  • 大きなスーツケース1個(4人の服、洗面用具等、知人へのお土産)
  • スーツケースに取り付けられるボストンバック(おむつ等の消耗品)
  • リュックサック(夫と第1子の手荷物)
  • マザースバッグ(私と第2子の手荷物)
 
 また、以下のように、物理的に楽ができるサービスには惜しみなくお金を使いました。それでも、子ども2人を抱えての移動は大変でした。スーツケースも持って、朝のラッシュの列車に乗っていたら…と思うと、ゾッとします。

  • スーツケースは旅行出発の3日前に集荷をお願いし、出発当日に空港で受け取るように手配(夫のカードのサービスで、500円で集荷配送ができました)
  • 家から最寄駅までタクシー利用
  • 最寄駅から空港まで、乗り換えなしで行ける特急の指定席を確保(平日のラッシュ時間帯の列車に乗らないといけなかったため)


日本ーヘルシンキ間の飛行時間は約9時間でしたが、子どもたちの世話をしていたらあっという間でした。子どもたちが寝ている間はとにかく夫も私も仮眠をとり、起きているときは夫と私が交代で仮眠をとりながら、子どもたちの世話をしました。おかげで子どもたちが激しく泣きわめくこともなく、なんとかヘルシンキまでたどりつきました。

第1子に配膳されたキッズミール。カールスバーグは夫のもの。

10か月の子どもに対しては、バシネットは壁につけるよりも、床に置くほうが安全だと思いました。動いてバシネットから出ようとするので、落っこちそうでひやひやしました。さらにバシネットを壁につけると、自分のスクリーンがバシネットに引っかかって引き出せません。したがって映画も見られなければスマホの充電もできません(通常の座席は、前の座席の後ろにスクリーンがついていますが、バシネットの席は前の座席がないので、アームレストのところから自分のスクリーンを引っ張り出して使います。このスクリーンに、スマホが充電できるUSBの差し込み口がついています)。

バシネット内で眠る第2子。

ヘルシンキでは、EU圏入国のために荷物検査とパスポートコントロールがあります。 
この荷物検査で、私は念のためにと持っていた液体ミルクを没収されてしまいました。分析機器の調子が悪くて中身が判断できなかったから、という職員の言い分でしたが、授乳にミルクが必須の人だったら困ったでしょうね。

パスポートコントロールでは、第1子のパスポートを見て職員がクスっと笑う場面もありました。合法とはいえ0歳5か月の時の写真で入国しようというのだから、そりゃ笑いますね。

そんなわけで、なんとかEU圏に入り、乗り継ぎでハンブルクに到着。周りの人に尋ねながらハンブルク中央駅へ向かう列車に乗り、20:30頃にホテルにつきました。ホテルは駅の目の前にして大正解でした。

ホテルの窓から。21時近くても、まだ明るいです。

子連れという点では、ヘルシンキでストップオーバーするほうが、飛行機の乗り継ぎもありませんし、午後の早い時間にヘルシンキ市街のホテルに入って休憩できるので、よかったかもしれません。

さて泊まったホテル、なんと、お湯を沸かして飲むためのポットがありませんでした。
朝起きるまでペットボトル1本しか水がない…これは盲点でした。ホテルに入る前に、ミネラルウォーターを1本買っておくことをお勧めします。

2017年2月20日月曜日

第2の故郷デンマークへ里帰り子連れ渡航 その4:2017/2/20

2月20日(月)

列車とバスで大学まで行き、大学院生時代にお世話になった教授とラボの方々に会いに行きました。

段差がばっちりある電車にも乳母車(Barnevogn)を乗せていきました。夫と私の2人だけでBarnevognを電車に乗せるのはなかなか大変なので、周りの乗客にも手伝ってもらいました。私もデンマーク在住時にBarnevognの乗せおろしを数回手伝ったことがありますが、どの人もたいてい、頼めば嫌な顔をせず手伝ってくれます。知らない人でもBarnevognやベビーカー類の上げ下ろしは手伝うのが当たり前という感じです。
ドアにはこのような段差があります。


デンマーク国鉄DSBの列車には、自転車、車椅子やBarnevognを乗せられる車両があります。この車両は、必然的に子どもが多くなって静かではなくなるので、子がぐずったりさわいだりしても乗客が割と寛容なのがありがたいです。そもそも、騒がしいのが嫌いな乗客は、サイレンスゾーン(Stillezone)がある別の車両に乗るのです。サイレンスゾーンでは騒ぐどころかおしゃべりも一切無しです。こういう割り切った住み分けは日本の鉄道会社も採用してほしいなあと思います。在来線では無理でも新幹線なら、例えば出張で静かに寝ていたい人用の車両と、観光に行くから朝からテンションあげて騒ぎたい人の車両が分かれていてもいいのではないかと・・・。
しかしBarnevogn、でかい。子は中で爆睡していました。


12:40、オールボー駅に到着。駅の中のチケットオフィスが閉鎖され、代わりに駅内セブンイレブンの敷地が広くなっていて、セブンイレブンが切符取扱いを兼ねていました。DSBの人員削減なのでしょうけれど、こういう国営サイドの思い切った削減がものすごいスピードで行われている印象を受けました。もう中央郵便局もなくなりましたし・・・一応、オールボーはデンマークで4番目に大きな都市なのですけれどね。
この駅舎、「世界の車窓から」で取り上げられていました。


バスにも思いきりBarnevognを乗せました。乗せやすいように、運転手さんがバスの床を下げてくれました。このバスは私が大学院生だった当時、通学で毎日乗っていて、何度かママたちがBarnevognを乗せているのを見ていました。
いっぺんやってみたかったんです、これ。
外は風雨ともに傘がさせないほど強かったですが、子は中で爆睡していました。


13:30、大学に到着。P教授、K教授と、ラボのHさん、Sさんが迎えてくれました。特にラボのHさんは、私の出産をとても祝福してくれました。Hさんは私が大学院生をしていた当時、将来の妊娠に影響する可能性があるからと、むやみに薬品類に曝露してしまわないように、実験に関して非常に細やかで的確な指導をしてくださった方でした。私が出産の時に子宮内反を起こして大出血をしたことも知っていて、大変心配していたとのこと。無事に再会できて本当によかったと言ってくれました。

今回私は、あらかじめここで話したいことを事前にまとめて、英語やデンマーク語でどうやって伝えたらよいかを考えておいたので、うまく話を切り出すことができました。外国語で会話をするときに私がよく陥りがちなのが、その場で何を話すか頭の中でまとまっておらず、結局他の人が話を切り出してしまい、盛り上がっているのを一生懸命聞いて理解するだけで精一杯になり、自分の話したい事は何も話せなかったというパターンです。今回は、皆さん親身に私の話を聞いてくださり、いろいろなアドバイスを下さいました。本当にここに来てよかった、ほっとしました。話をしている間、子の世話は夫が一手に引き受けてくれました。夫にも感謝です。
皆さんにお祝いとして頂いた、不気味かわいいBamseのハンドパペット。
うちの子は毎日Bamseにハグしてかじりついています。


帰りの列車は、IC4というDSBの新しい車両でした。IC4は2007年運行開始予定だったのに、計画が遅れに遅れ、結局私がデンマークに住んでいた間は乗ることができなかった幻の車両です。Barnevognを乗せられる車両の入り口は段差がなくなっていて、乗り降りがスムーズになっていました。
なんと、IC4はコペンハーゲン行きのインターンシティではなく、
ローカル区間の列車として使用されていました。
もうあのローカル区間用超絶ボロ列車は走っていないのか…。


子は中で爆睡していました。


左がIC4、右が従来から運行しているIC3。新旧夢の競演。
どうでもいいですがIC3はぺヤング、IC4はオカイコさんに似ています。


FさんLさん宅に戻ったのは17:30でした。晩御飯はFさん特製のローストポーク(Flæskesteg)でした。ビールはThistedブルワリーの"KLITHEDE"




ほんとうはFさんLさんといろいろお話がしたかったのですが、私は睡魔にやられました。