2015年6月3日水曜日

白根大凧合戦

新潟県の無形民俗文化財でもある、新潟市の「白根大凧合戦」を見物する機会に恵まれました。

私が白根大凧合戦のことを知ったのは2009年、私がデンマークに住んでいたときのことでした。当時住んでいた自治体の文化関連のイベントで、日本の伝統文化を体験したり、工芸品を購入するマーケットが開かれたことがありました。日本全国から、飴細工や木工、竹細工などの職人さんがいらしたのですが、その中に、新潟の白根で大凧を作っているEさんがいらっしゃいました。Eさんの作った大凧に興味を持つ人は多く、その後Eさんは単独で自治体の小中学校や公立図書館に招かれ、大凧を児童と一緒にあげる授業や、凧作りのワークショップが行われました。私が簡単な通訳(当時、私が住んでいた地域には、デンマーク語が分かる日本人が私しかいなかったのです。)としてこのワークショップを手伝ったのが、Eさんと私のご縁の始まりでした。

当時のワークショップの様子です。

 
 

大人が大の字に両手両足を広げても届かないくらいの巨大な凧をあげ、しかもその凧同士をぶつけて競い合う「白根大凧合戦」を新潟でやっているとEさんからきいて、私はワクワクしました。Eさんとはその後も年賀状やメールのやり取りが続き、いつか私も、本場の大凧合戦を見てみたいと思っていました。

私がデンマークから帰国して4年がたち、ちょうど大凧合戦の開催期間に新潟にいける機会が訪れました。さっそくEさんに連絡を取り、新潟へ向かいました。

当日は子どもたちがあげる大凧の合戦の日でしたが、天候はあいにくのにわか雨でした。風も不規則で、なかなか凧がうまくあがらない組もありましたが、凧があがったときには迫力の合戦が繰り広げられました。合戦は、各組が川の両岸から凧をあげて、凧網を交差させ、凧が絡まったところで綱引きをして引っ張り合うという方法をとります(詳しくはこちら)。

 


雨が強くなってきたので、合戦の会場を後にし、Eさんに「しろね大凧と歴史の館」につれて行っていただきました。ここは、日本全国と各国から収集した凧が展示されている、たいへん珍しい博物館です。


館内では、翌日からの大人の大凧合戦の凧を製作中でした。


大凧合戦の凧。


大凧合戦で使われている凧綱。各組で綱の縒り方が異なります。


日本全国、世界各国で収集された凧。これは山口県下関の「ふぐ凧」。かわいい。


これも、凧。


これも、凧!


これも、凧!


日本には、世界には、こんなにいろいろなデザインの凧があるのか!と驚きっぱなしでした。これだけの凧を収集した博物館の皆さんにも脱帽でした。


いいものをたくさん見させていただいた一日でした。Eさんと再会を約束して、新潟をあとにしました。

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